お知らせ

岩手県一級河川太田川筋の内水排除施設が完成。 岩手県と平泉町の合同内水排除訓練に参加してきました

岩手県県南広域振興局様より受注した「平成28年度一級河川太田川筋内水対策施設詳細設計委託」にて詳細設計を行った内水排除施設が平成30年3月に岩手県平泉町内に完成し、平成30年5月30日、5月の水防月間に併せて岩手県と地元平泉町の合同で、この施設による内水排除訓練が行われました。

 

 

 

この内水排除施設は口径φ200の水中ポンプ6台で、内水を強制排水するものです。

堤防の住宅地側に設置した排水ピット内(内水をためる矩形の窪み)に集まった内水を、最大毎分42m3で河川に排水します。

 

 

 

 

 

さらに超過洪水時の国土交通省の応援も考慮して、排水ピット国土交通省所有の排水ポンプ車が搭載しているフロートポンプ2台投入できるスペースも確保しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

排水ポンプの電源は自家発電機から供給します。
この施設では、可搬式のディーゼル式自家発電機を2台用意しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自家発電機や燃料、水防資機材を格納する水防倉庫は、耐火性に優れた軽量鉄骨製です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平泉町内には世界遺産である毛越寺や中尊寺をはじめとする、数多くの文化遺産があり、公共施設はとくに景観性に配慮する必要があります。

 

水防倉庫も平泉町および東北大学の助言を頂き、切妻屋根でシャドー系の色彩の落ち着いた外観としました。

 

 

 

 

 

水防訓練には一関土木センター所長様、平泉町長様をはじめ、岩手県庁職員、平泉町職員、地元水防団、建設会社が参加していました。また太田川沿川はこれまで内水被害がたびたび発生していることもあり、新聞社や多くの地元住民が見学されており、地域の方々の期待と関心の高さがうかがえました。

 

訓練は、可搬式自家発電機の出庫、電源接続、排水ホースの接続など一連の準備作業訓練を行った後、平泉町長が操作盤のスイッチを押して排水ポンプを稼働しました。
こうして水防団や作業員の迅速な作業により水防訓練は円滑に完了しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この施設により地域の治水安全度は大きく向上しましたが、自然災害は人の予想を超えて発生します。この施設がフル稼働するような豪雨が発生しないことを願っています。

訓練の様子は、岩手県建設工業新聞や岩手県HPにも紹介されています。

 

岩手県公式HP
http://www.pref.iwate.jp/kennan/ichi_doboku/18829/065307.html